大和ハウス工業は9月18日、同社現地法人を通じて開発していたマレーシア・セランゴール州に海外の同社物流施設で最大の延床面積のマルチテナンド物流施設「DPLマレーシア シャーアラムⅢ」を竣工した。
同社が竣工した「DPLマレーシア シャーアラムⅠ」「DPLマレーシア シャーアラムⅡ」の隣接地6万742平方メートルに延べ15万6122平方メートルの3階建を建設した。賃貸面積は1区画6432~1万1849平方メートルで、最大12テナントの入居が可能。総事業費は約170億円。
シャーアラム高速道路「コタ・ケムニンIC」から約3.5キロ、マレーシアの首都クアラルンプール中心地から約27キロ、東南アジア・中東・欧州を結ぶ主要航路の要衝・クラン港から約24キロ、クアラルンプール国際空港から約40キロに位置するなど、市街地の商業施設への配送などの拠点となるほか、陸海空の玄関口へのアクセスのしやすさが特徴だ。
近年マレーシア国内でも需要が高まっているコールドチェーン(低温物流)にも対応可能とした。また、各階に接車できるランプウェイや屋内型の高床式トラップバース115台分を設けたほか、荷物の出し入れをする際に、高さを調整するドッグレベラーを設置するなど、天候に左右されず荷下ろしをスムーズに設置できる効率的な荷物搬入出を実現した。更に、火災に備え、十分な放水量があり、短時間で制圧消化ができるスプリンクラーシステムを採用したほか、全館LED照明とし、太陽光発電システムの設置が可能な仕様とするなど、環境負荷低減にも配慮した。
従業員用の屋内駐車場(自動車484台、二輪車515台分)や駐車場内の直通エレベーター、区画ごとに男性用・女性用1室ずつの祈祷室などを設置するなど、テナント企業の従業員が働きやすい環境を整備した。
同社は、同国のほか、ベトナム社会主義共和国、インドネシア共和国、タイ王国などのASEAN諸国で物流施設を開発。8月には米国・テキサス州ヒューストン近郊に同国初のMT型物流施設「ブルーリッジコマースセンター」を竣工した。