投資

J-REITトピックス

【決 算】

(8月18日発表)

■埋め戻し・賃料増額改定で増配も次期は減配計画

 ・ジャパンエクセレント投資法人の25年6月期決算は減収増益だった。営業収益は114億4700万円(前期比10.2%減)となり、当期純利益が44億5100万円(同18.9%増)だった。オフィスビルを投資対象とし、期末時点の運用資産規模は33物件・2934億円(取得価格ベース)となった。

 期中に「JFE本郷ビル」の残り分を7億7000万円で売却するとともに、「アークヒルズフロントタワー」(25年4月取得)の収益などが貢献した。新規テナント誘致の推進と既存テナントの増床ニーズへの対応に積極的に取り組んだ。この空室の埋め戻し賃料の引き上げと既存テナントへの増額改定なども進めた。期末時点の稼働率は98.9%となった。

 分配金は一口当たり3106円となり、従来予想を106円上回った。期中に発行済投資口数の2.4%に相当する3万1127口の自己投資口取得を実施した。

 次期25年12月期は増収減益を想定している。営業収益は115億1000万円、当期純利益が41億2100万円を見込む。アークヒルズフロントタワーが通期寄与するものの、売却益が減少することや、デットコストの増加などで分配金は3000円と減配を計画する。

■空室率高止まり警戒感も物流特化リートは低空飛行

 ・CREロジスティクスファンド投資法人の25年6月期決算は増収増益だった。営業収益は47億700万円(前期比0.6%上昇)となり、当期純利益が22億1200万円(同0.1%上昇)だった。期中に賃料の増額を実現でき、収益性向上に向けての資産入れ替えも実施。期中の平均稼働率は99.6%だった。分配金は一口当たり3823円と予想を41円上回った。

 期末時点の運用資産規模は21物件・1581億5300万円(取得価格ベース)となった。足元の物流不動産市況について新規供給が続き空室率の高止まりに対する警戒感が高まっているものの、物流施設特化型リートが保有する施設の空室率はおおむね1%前後で推移して堅調だとする。

 次期25年12月期は増収減益の見込みだ。営業収益は47億3600万円、当期純利益が22億800万円を計画する。分配金は一口当たり3816円を計画する。

■分配金は従来予想を34円上回るが、次期は横ばい計画

 ・フロンティア不動産投資法人の25年6月期決算は減収減益だった。営業収益は117億2800万円(前期比4.6%減)となり、当期純利益が58億8100万円(同9.5%減)となった。分配金は一口当たり2200円と従来予想を34円上回った。

 商業施設を対象に投資するリート。運用する資産規模は期末時点で42物件・3757億円(取得価格ベース)となった。期中に「三井ショッピングパークららぽーと愛知東郷」の準共有持分30%を取得した。長期固定の賃貸借契約を中心とし、期末時点のポートフォリオ全体の稼働率は100%となっている。

 次期25年12月期は増収減益を予定する。三井ショッピングパークららぽーと愛知東郷

が通期で寄与するが、デットコストなどが上昇する。内部留保を取り崩すなどで分配金は一口当たり2200円と横ばいを計画する。