センシンロボティクス(東京都品川区)は、五洋建設(東京都文京区)と共同し、五洋建設が施工中のマンション建設現場で「工事用仮設エレベーターモニタリングシステム」を開発し、運用を開始した。工事用仮設エレベーターの稼働状況を可視化でき、揚重効率の向上を図る。
建設現場の工事用仮設エレベーターは、一般的なエレベーターと異なり、外装に現在階や行先階の表示がない。作業員が稼働状況を把握できず、待機時間が長くなりがちで、業務効率の低下が課題にあった。複数台のエレベーターが稼働する現場では、最適な配置や揚重計画の効率化も厳しい状況にある。これらの課題を今回の共同開発システムで解消した。
エレベーターの制御盤の信号と内部映像を専用機器で取得し、クラウドシステムにリアルタイムに配信する。現場事務所のモニターや作業員のスマートフォンなどからエレベーターの現在位置や行先階などの稼働状況を即座に確認できるようにした。今回の共同開発のシステムには、センシンロボティクスが提供しているAI(人工知能)開発プラットフォーム「SENSYN CORE」を活用している。