不動産投資事業などを展開しているマーチャント・バンカーズ(東京都港区)は、台湾企業で新エネルギー事業専門会社のEuka Powerと協働し、九州エリアを中心とした日本国内での「系統用蓄電池開発プロジェクト」の事業展開に関して、正式契約締結に向けて基本合意書を締結した。第1弾プロジェクトとして、2025年内に日本最大級という大規模蓄電池発電所の建設に着手し、2026年内の系統連係・発電の開始を目指している。
系統用蓄電池発電所は、発電所や送電線、変電所などの「電力系統」などに直接接続する蓄電池機能を持つ発電所。2022年12月の法改正で、当該の蓄電池単独で送電線を介して系統電力への放電が可能になった。出力変動に応じて蓄電池で充電や放電ができるため、再生可能エネルギーの導入拡大や電力の安定供給の実現に期待ができる。
マーチャント・バンカーズは、従前の不動産投資以外にも投資分野の強化を図るため、その1つとして社会性や将来性の高い「再生エネルギー」に注目した。系統用蓄電池は今後更に需要が高まる有力な投資分野と判断した。今回の協働プロジェクトでは同社が資産管理会社として、台湾の投資家の資金を日本市場へ円滑に導入する。新エネルギー資産への投資を促し、長期的な資産管理サービスと専門的なアセットマネジメントサービスを提供していく。