総合

大言小語 疲れ知らずのAI

 今年は、AIが自律的に様々なタスク(業務)をこなしていく〝AIエージェント元年〟だとして、テック企業の各社が続々とサービスを開発している。米国・OpenAIが〝生成AI〟で世界に衝撃を与えたのは22年末。AIは、約3年の間に、目を見張る進化を遂げている。

 ▼人間の自然な言語の個別の指示で生成AIは文章や画像、音声を自在に加工し、様々なコンテンツを生成する。AIエージェントも同様に人間が指示するが、全体プロセスが生成AIとは異なる。一定程度のゴールの姿を人間が示すと、AI自体がその意向をくみ取り理解し、判断もしながら、完成形に向けて遂行していく。

 ▼もはや人間が不要になると危惧(きぐ)する声を聞く。否、AIが進化するからこそ、人間の存在が際立つ。人間の仕事が奪われるというよりも、面倒な作業を人間に代わって遂行していく〝エージェント〟と呼びうるような優秀なパートナーの役割を果たしてくれる。

 ▼誤解をしてはいけないのは、AIでもできる定型で単純な作業しかできない人材は、不要になる。AIは、疲れを知らない。円滑なコミュニケーション力を発揮しつつ、不眠不休で働く。夜間に指示を出せば、翌日朝イチには、成果物を出してくれる。そうとは言うものの、住宅の購入や住まい探しを決断したい最後のひと押しはAIではなく、やはり、信頼の高い不動産営業担当者にお願いしたいところでもある。